「EMIR」: 取引情報蓄積機関への報告義務およびお客様の義務達成をサポートするインタラクティブ・ブローカーズの代行サービス

 

1. 背景: 2009年、G20は、2008年の金融危機以降、店頭デリバティブ市場の透明性を高め、 取引当事者リスクを低減することを目的とした改革に取り組むことを 約束しました。欧州内でこの約束のほとんどをまとめる欧州市場インフラ規則(「EMIR」)はEUの規則であり、 2012年8月16日に発効となりました。
 
2. EMIRによる報告義務の対象となる金融銘柄および資産クラス: 次のクラスの店頭および取引所取引のデリバティブ: クレジット、利息、株式、 コモディティ、ならびに外国為替デリバティブ。取引所で取引されるワラントには適用されません。
 
3. EMIRによる報告義務の対象となる方: 報告義務は通常、自然人を除き、EUで設立されたすべての取引当事者に対して適用されます。適用対象:
* 金融取引先(「FC」)
* 決済基準を超える非金融取引先(「NFC+」)
* 決済基準以下の非金融取引先(「NFC-」)
* 一部の限られた状況においてEU圏外の第三国の事業体(「TCE」)
 
報告義務は基本的にEUで設立され、デリバティブコントラクトを取引した事業体すべてに適用となります。
 
4. 金融取引当事者(「FC」): 銀行、投資会社、クレジット機関、保険会社、AIFM管理のUCITS、年金制度、代替投資ファンドが含まれます。代替投資ファンド(「AIF」)はAIFのマネージャーが、「Alternative Investment FundManagers Directive(「AIFMD」)」の下で認可された場合のみ金融機関となるため、EU圏外のファンドがEMIRの報告義務の対象となる可能性があります。
 
5. 非金融取引当事者(「NFC」): NFCとは、EU 圏内で設立されたFCやクリアリング機関のような清算機関(「CCP」) として定義されるもの以外の事業を指します。NFCはFCに比べ義務が少なくなっていますが、 NFCは「清算基準」を超えた時点でNFC+になり、 FCとほぼ同等の義務の対象となります(担保および評価報告を含め)。 清算基準に満たないNFCはNFC-とみなされます。実際には、自然人以外の人物 (個人またはジョイント口座を持つ1人または1人以上の個人)はNFC-と定義され、
報告義務の対象となります。
 
インタラクティブ・ブローカーズによるお客様の報告義務の達成をサポートする報告サービスの代行
 
6. お客様が報告義務を果たすサポートとしてLEIの発行に加え、取引報告に関連して弊社で提供している代行サービス: 上に記載されるよう、FCおよびNFCは両方とも、公認の取引情報蓄積機関に取引(店頭およびETD)を報告する必要があります。この義務は、取引情報蓄積機関を通じて直接行うか、報告管理の部分を取引所やサードパーティ(代理として報告を行う)に委託することによって果たすことができます。
 
インタラクティブ・ブローカーズでは、業務上、法律上そして規制上の観点から可能な限りLEIの発行を促進し、お客様の同意に基づいて弊社が取引の約定および決済を行うお客様に対し、代理報告を行う意向です。
 
EMIR報告の対象となるお客様は、今後間もなく弊社のアカウント・マネジメントシステムよりLEIの申請および報告を、インタラクティブ・ブローカーズに委託できるようになります。
 
弊社では、法律上および規制上の観点から弊社にて評価報告を行うことが許容され、また取引当事者が評価報告を行うよう求められる場合(FCまたはNFC+に該当する場合)に限り、評価報告を行う予定です。
 
これは、報告用に弊社独自の取引評価を使用することが条件となります。
 
7EMIR報告の委託は可能なのか: EMIRでは、どちらの取引当事者にもサードパーティへの報告の委託を許可しています。取引当事者または清算機関がサードパーティに報告を委託した場合、報告義務を遵守する最終的な責任はサードパーティにあります。取引当事者または清算機関は、業務を委託するサードパーティが、正しい報告を行っていることを確認する必要があります。ブローカーやディーラーは、純粋に代理人として機能している場合には、報告義務を負いません。ブロック取引が複数の取引になった場合には、それぞれの取引を報告する必要があります。
 
ファンドおよびサブファンド - EMIRによる義務は取引当事者にありますが、これがファンドおよびサブファンドのことがあります。取引の主体であるファンドまたはサブファンドは、区分(FC、NFC+ またはNFC-)、委任報告の許可、ならびに取引主体識別コード(「LEI」)申請の詳細を提出する必要があります。
 
8. EMIR 条項 1(4) および 1(5) による免除: EMIR 条項 1(4) および 1(5) により、区分によって特定の事業体がEMIRにの設定する義務から免除される場合があります。条項 1(4)の下に免除を受ける事業体は、EMIRの設定するすべての義務を免除され、また条項 1(5) の下に免除を受ける事業体は、継続して適用となる報告義務以外の義務を免除されます。
 
9. EMIR 条項 1(4) および 1(5)による免除対象となる事業体: 条項 1(4) は当初、EUの中央銀行、公的債務の管理に関わる公的機関、ならびに国際決済銀行のみに適用されました。
その後、条項 1(4) の適用除外は、米国と日本の中央銀行および債権管理機構に拡大されました。委員会は、外国の中央銀行や債権管理機構に関しても、それらの管轄区において同等の規制が実施されていることの確認ができれば、今後追加される可能性があることを示唆しています。条項 1(5) は大まかに以下の事業体を免除対象としています:
- 国際開発金融機関
- 中央政府が所有し、また保証する非商業的な公共セクターの事業体、ならびに
- 欧州金融安定ファシリティおよび欧州安定メカニズム。
 
10. 店頭および上場投資デリバティブ: ESMAのレベル1既定、実施技術基準、ならびに規制技術基準において、上場投資デリバティブ(「ETD」)と店頭コントラクトの報告には、なんの違いもありません 。
 
コントラクトは、それぞれの商品個別の識別子で特定されます。また、それぞれの取引には個別の識別子が必要となります。世界的に同意されている商品識別子がない場合には、ISINコード、Alternative Instruments Identifiers(AII)、またはClassification of FinancialInstruments Codes(CFI)が代替として機能することもあります。
 
11. インタラクティブ・ブローカーズで使用している取引情報蓄積機関: Interactive Brokers (U.K.) Limited では、CMEグループの一部である、CME ETRのサービスを使用しています。
 
12. 取引主体識別(「LEI」)の発行
 
デリバティブの取引を行うすべてのEUの取引当事者は、報告義務の遵守のため、LEIの保有が必要となります。LEIは取引当事者データの報告目的で使用されます。
 
LEIとは、法人格のある個人や組織に付随し、金融取引の当事者の明確な識別を可能にするユニークな識別子、またはコードです。
 
「EMIR」: 取引情報蓄積機関の報告義務に関する詳細
 
13. NFCがNFC+、またはNFC-のどちらであるかを決定する際の基準: 以下の清算基準値のいずれかに違反する場合、これはNFC+の区分を意味します。ポジションは、想定される、30日の移動平均ベースでの計算となります:
• 店頭クレジット・デリバティブコントラクトの想定元本が10億ユーロ
• 店頭株式デリバティブコントラクトの想定元本が10億ユーロ
• 店頭金利デリバティブコントラクトの想定元本が30億ユーロ
• 店頭FXデリバティブコントラクトの想定元本が30億ユーロ
• 店頭コモディティ・デリバティブコントラクトの想定元本が30億ユーロ、ならびに 上に明記されない店頭デリバティブコントラクト
 
清算基準額に達したかどうかを計算するため、NFCはそのグループ内のすべての非金融事業体(また、これら事業体がEU圏内か圏外かを決定します)の取引を集計する必要がありますが、ヘッジや資金目的のために行われた取引は考慮に入れません。 ここでの「ヘッジ取引」とは、NFCまたはそのグループの商業活動や資金調達活動に直接関連するリスクを軽減するものとして、客観的に測定可能な取引を指します。
 
14. エクスポージャーの報告: FCおよびNFC+は以下の報告を行う義務があります:
 
* 各コントラクトの時価評価またはモデル評価価値
* 取引ベースまたはポートフォリベースで計上された、すべての担保の詳細(担保が取引ごとに計上されるのではなく、一連のコントラクトから生じるネットポジションに基づいて計算される場合)
 
15. 取引情報蓄積機関に報告するスケジュール: 報告開始日は、2014年2月12日になります:
 
* 2月12日以降に行われるコントラクト取引は取引日 +1
* 2012年8月16日以降のコントラクト取引において建てられたポジションが 2014年2月12日の時点でまだある場合には、 2014年2月14日までに取引情報蓄積機関に報告が必要になります
* 2012年8月16日以前のコントラクト取引において建てられたポジションが 2014年2月12日の時点でまだある場合には、2014年5月13日までに取引情報蓄積機関に報告が必要になります
* 評価および担保は、 2014年8月12日までに取引情報蓄積機関に報告が必要になります
* 2012年8月16日以前、当日またはこれ以降に行われたコントラクト取引において建てられたポジションが 2014年2月12日の時点でない場合には、 2017年2月12日までに取引情報蓄積機関に報告が必要になります。
 
16. 報告が必要となる内容および時期: 各取引の取引当事者(取引当事者データ)およびコントラクトそのもの(共通データ)に関する情報の報告が必要になります。
 
取引当事者データに関連しては26項目、また共通データに関連しては59項目の報告が必要となります。これらの項目は、取引情報蓄積機関に報告が必要となる最小限の内容に関するESMAの規制技術基準付属書の表1および表2に記載されています。
 
取引当事者および清算機関は、以下の場合に報告が必要となります:
 
* コントラクトが締結した時
* コントラクトが変更された時
* コントラクトが終了した時
 
締結、変更、終了の翌営業日内に報告する必要があります。
 
17. 報告が必要となる内容および報告責任者: 報告は、店頭デリバティブおよび取引所で取引されるデリバティブの両方に必要となります。報告義務は、区分には関係なく取引当事者に適用されます。以下にご注意下さい:
 
* 評価および担保の報告が必要となるのは、FCおよびNFC+のみです。
* 両タイプの取引先は通常、すべての取引を報告する必要があります。
 
この情報はインタラクティブ・ブローカーズで清算されるお客様のみを対象とします
 
留意点: 上記の情報は規制に対する包括的、完全、または確定的な解釈をであることを意図するものではなく、ESMAによるEMIR規制とそれに伴う取引レポジトリの報告義務のサマリーとなります。

 

SPAN証拠金システムの概要

Standard Portfolio Analysis of Risk(SPAN)は、Chicago Mercantile Exchange(CME)の開発による証拠金の計算方法です。この方法は、世界中の多くのクリアリングハウスと取引所によって、クリアリングハウスがキャリングFCMから、またFCMが顧客から収集する、先物と先物オプションのパフォーマンスボンド(証拠金)の計算のために使用されています。

SPANは、先物とオプションコントラクトの原資産価格の変動、またをオプションの場合には時間による減衰やインプライドボラティリティの変化も反映する16の仮想の市場シナリオを使用して、ポートフォリオが一定の時間内(通常は1日)に耐えうる最悪の場合の損失を割り出すことによって証拠金を設定します。  

SPANによる証拠金計算の最初のステップは、最終的な原資産が同じポジションを、複合商品と呼ばれるグループに分けるところから始まります。 次に、SPANは、シナリオごとに最大の仮想損失を発生させた状態をスキャンリスクとし、複合商品内の各ポジションのリスクを計算してまとめます。16のシナリオは、複合商品の価格スキャン範囲(一定の時間内に起こり得る原資産価格の最大の変動)およびボラティリティスキャン範囲(オプションに起こり得るインプライドボラティリティの最大の変動)に基づいて決定します。

原資産価格が$1,000、乗数が100、価格スキャン範囲が6%の株式指数ABCのロング先物とロングプットをひとつずつ保有するポートフォリオを想定します。  このポートフォリオのスキャンリスクは、シナリオ14の$1,125になります。

 

 

 

#

1 ロング先物

1 ロングプット

合計

シナリオ詳細

1

$0

$20

$20

価格に変動なし。スキャン範囲でボラティリティが上がる

2

$0

($18)

($18)

価格に変動なし。スキャン範囲でボラティリティが下がる

3

$2,000

($1,290)

$710

価格スキャン範囲で価格が1/3上がる、スキャン範囲でボラティリティが上がる

4

$2,000

($1,155)

$845

価格スキャン範囲で価格が1/3上がる、スキャン範囲でボラティリティが下がる

5

($2,000)

$1,600

($400)

価格スキャン範囲で価格が 1/3下がる、スキャン範囲でボラティリティが上がる

6

($2,000)

$1,375

($625)

価格スキャン範囲で価格が1/3下がる、スキャン範囲でボラティリティが下がる

7

$4,000

($2,100)

$1,900

価格スキャン範囲で価格が2/3上がる、スキャン範囲でボラティリティが上がる

8

$4,000

($2,330)

$1,670

価格スキャン範囲で価格が2/3上がる、スキャン範囲でボラティリティが下がる

9

($4,000)

$3,350

($650)

価格スキャン範囲で価格が2/3下がる、スキャン範囲でボラティリティが上がる

10

($4,000)

$3,100

($900)

価格スキャン範囲で 価格が 2/3下がる、スキャン範囲でボラティリティが下がる

11

$6,000

($3,100)

$2,900

価格スキャン範囲で価格が3/3上がる、スキャン範囲でボラティリティが上がる

12

$6,000

($3,375)

$2,625

価格スキャン範囲で価格が3/3上がる、スキャン範囲でボラティリティが下がる

13

($6,000)

$5,150

($850)

価格スキャン範囲で価格が 3/3下がる、スキャン範囲でボラティリティが上がる

14

($6,000)

$4,875

($1,125)

価格スキャン範囲で価格が 3/3下がる、スキャン範囲でボラティリティが下がる

15

$5,760

($3,680)

$2,080

価格が劇的に上がる(価格スキャン範囲の3倍) * 32%

16

($5,760)

$5,400

($360)

価格が劇的に下がる(価格スキャン範囲の3倍) * 32%

この後、スキャンリスクチャージがコモディティ内スプレッドチャージ(先物カレンダー・スプレッドのベーシス・リスクを考慮した金額)とスポットチャージ(満期が引渡し可能な銘柄のポジションのリスク上昇をカバーするチャージ)に加算され、商品間スプレッドクレジット(相関する商品間のオフセットポジションに対するマージンクレジット)によるオフセット分減額されます。  この合計額は、ショート・オプションの必要最低額(ディープアウトオブザマネー・オプションを含むポートフォリオの最低必要証拠金を確実に徴収するため)と比較され、いずれか大きい方が複合商品の残額となります。これらの計算は、すべての複合商品に対して行われ、ポートフォリオの必要証拠金合計は、すべての複合商品のリスクの合計から、異なる複合商品間で発生するリスク相殺のためのクレジットを差し引いたものに等しくなります。 

PC-SPANとして知られるSPAN必要証拠金の計算に使用されるソフトウェアは、CMEのウェブサイトより利用可能です。

ストップ注文の使用に関する追加情報

米国の株式市場では、時おり極端な変動や価格の崩壊が発生することがあります。 この現象は長引くこともあれば、短時間で終わることもあります。ストップ注文は価格の下落や市場の変動を助長する役割を果たし、トリガー価格から大幅に離れた価格で約定する可能性があります。 

投資家は、株価が下落した場合や損失に歯止めをかけるため、売りのストップ注文を利用してポジションの利益を保護することができます。また、ショートポジションを保有している場合、価格が上昇する際には買いのストップ注文を利用して損失に歯止めをかけることができますが、ストップ注文は一度トリガーされると成行注文になるため、市場の状況変動が激しく予想価格から上下どちらとも大幅に離れた価格で約定する場合には特に、成行注文に伴うリスクにすぐに直面することになります。
 
ストップ注文はポジションの価格をモニターするにあたって便利なツールではありますが、ストップ注文に伴う潜在的なリスクがないわけではありません。ストップ注文を利用される際には、以下の点にご注意ください:
 
·         ストップ価格は保証される約定価格ではありません。「ストップ注文」は「ストップ価格」に達した時点で「成行注文」となり、この結果となる注文は、その時点の市場価格で全て速やかに約定する必要があります。このため、ストップ注文が最終的に約定する価格は、投資家の「ストップ価格」と大幅に異なることがあります。従って、成行注文となったストップ注文が速やかに約定する可能性がある半面、市場の変動が激しい場合には、約定価格がストップ価格と大幅に異なる可能性があります。
 
·         ストップ注文は短期で劇的な価格変動にトリガーされることがあります。市場の変動が激しい場合には短期間で株価が大幅に変動し、ストップ注文の約定をトリガーする可能性があります(また、後で以前の株価水準で取引を再開する可能性があります)。このような状況でストップ注文がトリガーされた場合、注文が期待に沿わない価格で約定することや、またその後、同じ取引日中に価格が安定する可能性がある事を理解する必要があります。
 
·         極端な変動の際、売りのストップ注文は価格の下落を悪化させることがあります。売りのストップ注文の発注により、有価証券の価格の下落につながる事があります。価格が急激に下落している際にストップ注文が発注されると、ストップ価格から大幅に低い価格で約定する可能性が高くなります。
 
·         ストップ注文に「指値」を付けることによって、リスクによってはいくらか管理できるようになります。「指値価格」付きのストップ注文(「ストップリミット注文」)は、株価が「ストップ価格」に到達するかこれを上回ると「指値注文」になります。 「指値注文」は、指定した価格(「指値価格」)かそれよりも良い価格で銘柄を売買する注文です。普通のストップ注文の代わりにストップリミット注文を利用すると、株価をより確実にすることができますが、売り注文の場合、選択する指値価格以下(買い注文の場合は指値価格以上)での約定はありえないため、注文が全く約定しない可能性も考慮に入れておく必要があります。価格には関係なくすぐに約定することよりも、希望する目標価格を達成することを優先する場合には、指値注文の利用を検討する必要があります。
 
·         ストップ注文に伴うリスクは市場の流動性がない時間や、市場の変動がより激しいオープンやクローズ時にはより高くなることがあります。これは流動性の低い株式の場合、その時点での価格レベルでは売却が難しく、市場の変動が激しい場合には特に価格が激しく上下する可能性があるため、特に重要になります。流動性の低い市場の時間帯や、市場の変動がより激しいオープンやクローズ時前後にストップ注文が発注されるのを防ぐため、ストップ注文の発注時間帯を制限することや、他の注文タイプの利用を検討する必要があります。
 
·         ストップ注文に伴うリスクを考慮し、取引ニーズに一致するその他の注文タイプの利用も慎重に検討する必要があります。

口座に保有されていない通貨建ての商品を取引する場合

特定の商品の購入と決済にどの通貨が必要となるかは、IBKRではなく上場取引所によって決定されます。例として、お客様が保有されていない通貨建ての有価証券を購入する取引を行うとし、またお客様がマージン口座と十分な証拠金を保有される場合、IBKRではこの資産に対してローンを組みます。これは、クリアリングハウスとの取引を、指定されている通貨のみで決済する義務がIBKRにあるためです。ローンおよびこれによる金利の発生をご希望でない場合には、あらかじめ必要となる通貨と金額を口座に入金するか、口座内の資金を両替する必要があります。どちらもTWSより、IdealPro(USD 25,000または同等額以上の場合)または奇数ロット(USD 25,000または同等額以下の場合)を利用してできます。

また、ある通貨建ての有価証券ポジションを決済すると、この通貨が口座に選択されている基準通貨であるかどうかに関わらず、収益はこの通貨に留まることにご注意下さい。よってこういった収益は通貨を両替するか、またはこの収益をその他の類似の通貨建ての商品に利用するまで、基準通貨に対する為替レートのリスクの対象となります。

Glossary terms: 

アクティビティーステートメントのキャッシュ・レポートの項目に証券とコモディティの口座間の移動が表示される理由

IBKRでは規制のため、口座内の有価証券資産をコモディティ資産と分別することを義務とされています。  コモディティ資産には、先物ポジションのオプションの市場価値や、コモディティの先物や先物ポジションのオプトアウトのために証拠金として必要となる現金が含まれることがあります。  コモディティのポジションの必要証拠金は定期的に計算し直され、証拠金額が下がる場合には、コモディティの必要証拠金として余る分が口座のコモディティ側から有価証券側に移動します。 また、コモディティの必要証拠金額が上がる場合、IBKRでは有価証券側で利用可能な現金をコモディティ側に移します。 SIPC保険は口座内のコモディティ側ではなく、有価証券側の資産を対象としているため、定期的な移動は現金残高に対する保護が最大となるように行われます。 なお、これらの仕分けはお互いに相殺されるため、口座内の現金残高の合計には影響しません(アクティビティーステートメントの現金残高項目内の、「合計」コラムをご覧下さい)。

先物と先物オプションのための必要証拠金の計算方法

概観: 

先物オプションは、先物証拠金と同様に、SPANマージンと呼ばれる計算アルゴリズムで取引所によって管理されています。  SPANに関する詳細および機能は、CME Groupのウェブサイト、www.cmegroup.comをご参照下さい。  ウェブサイト内でSPANを検索すると、これに関する情報と機能が沢山見つかります。  SPAN(Standard Portfolio Analysis of Risk)のシステムは、 高度に洗練された手法で、事実上あらゆる市場シナリオを分析し、パフォーマンスボンドの必要額を算出します。

Background: 

一般的にSPANは以下のように機能します:

SPANは、デリバティブと現物銘柄のポートフォリオが一定の期間(通常は、1取引日)に合理的に発生させ得る最悪の損失を計算し、ポートフォリオ全体のリスクを査定します。これは様々な市場状況でポートフォリオに発生する利益と損失を計算して行われます。  この手法の中核となるのがSPANのリスク配列であり、様々な条件の下で特定のコントラクトがどのように価値を得る、または失うかを示す数値の組み合わせです。条件はそれぞれリスクシナリオと呼ばれます。各リスクシナリオの数値は、価格変動(または原資産価格)、ボラティリティ変動、満期までの時間短縮の特定の組み合わせにおいて、あるコントラクトに発生する利益または損失を表します。 

SPANマージンのファイルは取引所によって一定の間隔で1日中 IBKRに送信され、SPANマージン計算機能に接続されます。   先物オプションはすべて、満期になるか口座から決済されるまでリスクがあるものとして計算され続けます。  アウトオブザマネーになる可能性は関係ありません。  すべてのシナリオは、市場のボラティリティが極端になった場合に起こり得ることを考慮する必要があり、そのため、これら先物オプションの証拠金の影響は、オプションのポジションが存在しなくなるまで考慮される必要があります。 SPANの必要証拠金は、あらかじめ設定された極端な場合の市場変動シナリオと比較され、いずれか大きい方が必要証拠金として使用されます。

Margin Considerations for Intramarket Futures Spreads

Background

Clients who simultaneously hold both long and short positions of a given futures contract having different delivery months are often provided a spread margin rate that is less than the margin requirement for each position if considered separately. However, as the settlement prices of each contract may deviate significantly as the front month contract approaches its close out date, IBKR will reduce the benefit of the spread margin rate to reflect the risk of this price deviation.

 

Spread Margin Adjustment

This reduction is accomplished by effectively decoupling or breaking the spread in phases on each of the 3 business days preceding the close out date of the front contract month, as follows:

  • On the 3rd business day prior to close out, the initial and maintenance margin requirements will be equal to 10% of their respective requirements on each contract month as if there was no spread, plus 90% of the spread requirement;
  • On the 2nd business day prior to close out, the initial and maintenance margin requirements will be equal to 20% of their respective requirements on each contract month as if there was no spread, plus 80% of the spread requirement;
  • On the business day prior to close out, the initial and maintenance margin requirements will be equal to 30% of their respective requirements on each contract month as if there was no spread, plus 70% of the spread requirement.

 

Working Example

Assume a hypothetical futures contract XYZ with the margin requirements as outlined in the table below:

XYZ Front Month - 1 Short Contract (Uncovered) Back Month - 1 Long Contract (Uncovered) Spread - 1 Short Front Month vs. 1 Long Back Month
Initial Margin $1,250 $1,500 $500
Maintenance Margin $1,000 $1,200 $400

Further assume a position consisting of 1 short front month contract and 1 long back month contract with the front month contract close out date = T.  using this hypothetical example, the initial margin requirement over the 3 business day period preceding close out date is outlined in the table below:

Day Initial Margin Requirement Calculation Details
T-4 $500 Unadjusted
T-3 $725 .1($1,250 + $1,500) + .9($500)
T-2 $950 .2($1,250 + $1,500) + .8($500)
T-1 $1,175 .3($1,250 + $1,500) + .7($500)
T $1,175 Positions not in compliance with close out requirements are subject to liquidation.

 

How to Complete CFTC Form 40

Clients maintaining a U.S. futures or futures option position at a quantity exceeding the CFTC's reportable thresholds may be contacted directly by the CFTC file with a request that they complete a Form 40.  Contact will generally be made via email and clients are encouraged to respond to such requests in a timely manner to avoid trading restrictions and/or fines imposed by CFTC upon their account at the FCM. 

Completion of the Form requires the following steps:

  1. Register for a CFTC Portal Account - performed online at: https://portal.cftc.gov/Account/Register.aspx  Registration will require entry of the 9-digit code that the CFTC provided to you within the email requesting that you register. If you cannot locate your code or receive an invalid entry message, contact TechSupport@cftc.gov.  When entering "Organization Type" from the drop-down selector, choose "LTR (Large Traders)".

 

 

2. Complete Form 40 - You will receive an email notification from the CFTC once your Portal Account has been approved. Note that this approval may take up to 2 business days from the date you complete the New User Request Form. The email will contain a link to the Portal where you will be prompted to log in: https://portal.cftc.gov/

Instructions for completing the form are available at: https://www.ecfr.gov/cgi-bin/text-idx?node=ap17.1.18_106.a

Note that Portal provides the opportunity to save a copy of your submission in XML format, a recommended step, as this allows for uploading the file to the Portal should you need to make modifications at a later date. This will eliminate the need to renter the form in its entirety.

The CFTC will send a confirmation email upon successful completion of your Form 40.

 

3. Confirm with IBKR -  forward your confirmation email, or other evidence that you have submitted the Form 40 to cftc_form40_filing@interactivebrokers.com. This will assist to ensure that your account is not subject to CFTC directed restrictions or fines.

 

 

Overview of CFTC Form 40

The CFTC, the primary regulator of U.S. commodity futures markets and Futures Commission Merchants (FCMs), operates a comprehensive system of collecting information on market participants as part of its market surveillance and large trader reporting program.

IBKR, as a registered FCM providing clients with access to those markets, is obligated to report to the CFTC information on clients who hold a position in a quantity that exceeds defined thresholds (i.e., a "reportable position").  In order to report this information, IBKR requires clients trading U.S. futures or futures options to complete an online CFTC Ownership and Control Reporting form at the point the client requests futures trading permissions.

Once a client holds a "reportable position", the CFTC may then contact that client directly and require them to file  more detailed information via CFTC Form 40. The information required of this report includes the following:

  • Trader's name and address
  • Principal business
  • Form of ownership (e.g., individual, joint, partnership, corporation, trust, etc.)
  • Whether the reporting trader is registered under the Commodity Exchange Act
  • Whether the reporting trader controls trading for others
  • Whether any other person controls the trading of the reportable trader
  • Name and location of all firms through which the reportable trader carries accounts
  • Name and location of other persons providing a trading guarantee or having a financial interest in account of 10% or greater
  • Name of accounts not in the reporting trader's name in which the trader provides a guarantee or has a financial interest of 10% or more.

Clients who fail to complete this Form in a timely manner may be subject to trading restrictions and/or fines imposed by CFTC upon their account at the FCM.  It is therefore imperative that clients immediately respond to these CFTC requests.

To complete the CFTC Form 40, clients must first register for a CFTC Portal Account, an online process which is subject to a review period of 2 business days from the point of initial registration to acknowledgement of approval by the CFTC.  For information regarding this registration process and completing the Form 40, see KB3149.

 

IBKR OTC Futures on LME Metals – Facts and Q&A

The following article is intended to provide a general introduction to LME-based OTC Futures issued by IBKR.
 
Note: Residents of the US, Canada, Hong Kong, and Israel cannot trade IBKR LME OTC Futures.

 

Introduction

IBKR LME OTC Futures provide clients synthetic access to the London Metal Exchange, a peer to peer exchange not generally available to non-member investors.

The LME OTC Futures are OTC derivative contracts with IBUK as the counterparty. The LME OTC Futures reference the corresponding LME future in terms of price, lot size, type and specification but are themselves not registered contracts. Physical delivery is not permitted.

IBKR LME OTC Futures are traded through your margin account, and you can therefore enter long as well as short leveraged positions. Margin rates equal those established by the LME. Like other futures they are risk-based (SPAN), and therefore variable. Current margins range between 6 and 9% depending on the contract.

Contracts

IBKR offers OTC Futures on the 3rd Wednesday expirations for the following metals:

Metal IBKR Symbol Price USD/ Multiplier
High Grade Primary Aluminium AH Metric Ton 25
Copper Grade A CA Metric Ton 25
Primary Nickel NI Metric Ton 6
Standard Lead PB Metric Ton 25
Tin SNLME Metric Ton 5
Special High Grade Zinc ZSLME Metric Ton 25

3rd Wednesday Expirations

The LME features a range of contracts adapted to the needs of physical traders and hedgers. The principal among them are daily 3-month forwards used by physical traders to precisely match their hedges to their needs.

The 3rd Wednesday contracts are monthly contracts, like futures, and as such better adapted to the needs of financial traders. As the name suggests, they expire on the 3rd Wednesday of each month and, although physically settled on the LME, are strictly cash-settled at IBKR. The 3rd Wednesday contracts have become increasingly popular and account for 65% of open interest on the LME.

Quotes and Market Data

IBKR streams quotes from the LME (L2 market data) and does not widen the quote. Every client order is first hedged on exchange and the LME OTC order filled at the price of the hedge.

Cash Flows

Daily variation margin and realized P&L for the IBKR LME OTC Futures are cash-settled daily, like a standard future. By contrast, cash flows for the underlying LME contract are only settled after the contract has expired.

Margins

The margin requirements for the IBKR LME OTC Futures equal the requirement for the underlying contract on the LME. LME uses Standard Portfolio Analysis of Risk (SPAN) to calculate Initial Margin.

Like for other futures, the margin rates are established as an absolute value per contract and usually updated monthly.

Trading Permissions

You will need to set up permissions for United Kingdom Metals in Client Portal.

Market Data

You will need a subscription for Level II London Metal Exchange, currently GBP 1.00.

LME OTC Resources

Product Listings & Links to Contract Details
Commissions
Margin Requirements

Frequently asked Questions

What do I need to do to start trading LME OTC Futures?
You need to set up trading permission for United Kingdom Metals in Client Portal. If you have an IB LLC or an IB UK account carried by IB LLC we will set up a new account segment (identified with your existing account number plus the suffix “F”). Once the set-up is confirmed you can begin to trade. You do not need to fund the F segment separately; funds will be automatically transferred from your main account to meet margin requirements.

How are my LME OTC Futures trades and positions reflected in my statements?
Your positions are held in a separate account segment identified by your primary account number with the suffix “F”. You can choose to view Activity Statements for the F-segment either separately or consolidated with your main account. You can make the choice in the statement window in Client Portal.

What account protections apply when trading LME OTC Futures?
LME OTC Futures are contracts with IB UK as your counterparty, and are not traded on a regulated exchange and are not cleared on a central clearinghouse. Since IB UK is the counterparty to your trades, you are exposed to the financial and business risks, including credit risk, associated with dealing with IB UK. Please note however that all client funds are always fully segregated, including for institutional clients. IB UK is a participant in the UK Financial Services Compensation Scheme ("FSCS"). IB UK is not a member of the U.S. Securities Investor Protection Corporation (“SIPC”).

Can I trade LME OTC Futures over the phone?
No. In exceptional cases we may agree to process closing orders over the phone, but never opening orders.

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