米国証券のオプションポジションの割当てが翌日まで通知されない理由

概観: 

満期日以外の日におけるアメリカスタイルのオプションに対する権利行使通知の処理はリアルタイムではなく、オプション清算会社(OCC)による夜間のバッチ処理の一部として行われます。   処理の流れは定義上、通知が割当てられる顧客に少なくとも1日遅れて行われますが、詳細は以下の様になります: 

  • OCCは通常、清算会員がロングポジションを保有する顧客の代理として、1日を通じて電子的に権利行使通知の送信をすることを許可していますが、 これは通常、夕方(Day E)の重要な処理が開始される前に送信されます。 
  • 夕方のポジション処理の流れの一環として、OCCでは受け取った権利行使通知を、清算会員のオープン金利にランダムに割り当てます。  情報はこの後、OCCによって翌日の早朝(Day E+1)に清算会員に提供されます。 
  • 情報が提供される時点においてIBKRなどの清算業者では、顧客に対して適時の報告を行うため、また証拠金や決済に関する情報を提供するために、その日の取引活動の処理はすでに終わらせています。  またOCCでは、清算会員の顧客のポジションをオムニバス方式(顧客の情報は持たずに清算業者の情報のみ)で行うため、清算会員では特定のポジションを持つ顧客に対し、ランダムに権利行使通知を割当てる必要があります。 
  • IBKRでOCCから割当ての通知を受取り、ランダムな割当て処理を完了させ次第、この割当ては該当する口座のトレーダー・ワークステーションにすぐに表示され、その日の終了時点(E+1)で日次アクティビティ・ステートメントに反映されます。 

また、この処理の流れとロングオプションに残り時間がある可能性のために、IBKRでは引渡し義務をオフセットする手段として割当てられているショートポジションに対するロングオプションのスプレッドに関する権利行使通知を、OCCに自動的に提供することができません。 

口座をお持ちのお客様は、口座申請の時点でオプションの取引資格の対象となるすべてのお客様に対してIBKRよりご提供させていただいている「一般的なオプション取引に掛る商品性とリスクに関するディスクロージャー」をご参照の上、ここに明記される割当てに関するリスクをご確認ください。  こちらのディスクロージャーは、OCC のウェブサイトからもご参照可能です。