借入困難銘柄の「株価」とこの株価の終値が一致しない理由

株式の借入ポジションの担保に必要となる入金額の計算にあたっては、前営業日の決済価格の102%に相当する金額を一番近いドルに切り上げ、これに借入れる株数をかけた金額が貸し手側に必要になるというのが業界協定になっています。 借入金利は担保金額に基づいて決定されるため、この協定はショートポジションの保有にかかる費用に影響し、価格が低く借入れ困難な銘柄に特に影響します。USD建てでない株式の計算方法は異なりますのでご注意ください。下記は通貨ごとの計算方法をまとめたものになります:

通貨 計算方法
USD 102%: 一番近いドルに切り上げ
CAD 102%: 一番近いドルに切り上げ
EUR 105%: 一番近いセントに切り上げ
CHF 105%: 一番近いラッペンに切り上げ
GBP 105%: 一番近いペンスに切り上げ
HKD 105%: 一番近いセントに切り上げ

 

取引の調整価格は、日ごとの口座明細書の「直接以外の借入困難銘柄の詳細」の項目から確認できます。 下記は担保額の計算方法と、これによる借入手数料への影響の例になります。

 

例 1:

ABCの株を$1.50の価格で100,000株空売り

空売りからの売上 = $150,000.00

ABCの株価が$0.25に下がり借入手数料が50%と仮定

 

ショート株式担保額の計算

価格 = 0.25 x 102% = 0.255、$1.00に切り上げ

価値 = 100,000株 x $1.00 = $100,000.00

借入手数料 = $100,000 x 50% / 1年間に360日 = 1日あたり$138.89

口座保有者の残高に他の空売り取引による収益がないものと仮定すると、残高が利息の積み立てに必要となるTier 1の最低額$100,000に達していないため、借入手数料が空売りからの売上による利息によって相殺されることはありません。

 

例2(EUR建て株式)

ABCの株をEUR 1.50の価格で100,000株空売り

前営業日の終値がEUR 1.55であり借入手数料が50%と仮定

ショート株式担保額の計算

価格 = EUR 1.55 x 105% = 1.6275、EUR 1.63に切り上げ

価値 = 100,000株 x 1.63 = $163,000.00

借入手数料 = EUR 163,000 x 50% / 1年間に360日 = 1日あたりEUR 226.38

 

**土曜日と日曜日は金曜日と同様の扱いになり、必要入金額の計算に木曜日の決済価格が使用されますのでご注意ください。

When I short a stock, when will the hard to borrow interest begin accruing?

Short positions will have a borrow interest/fee associated with them.

Borrow interest will begin being charged on a short position from short settlement date to buy-to-cover settlement date.

For example, you sell XYZ on Monday, and you close the position on Tuesday. Borrow interest would start to be charged upon Wednesday's settlement date (T+2). Interest would cease to be charged on Thursday, the settlement date (T+2) of the buy-to-cover order.

 

Syndicate content