SECセクション13(d)および3(g)の報告義務

イントロダクション

以下の記事は、米国証券取引委員会(「SEC」)のセクション13(d) および13(g)の下に必要となる報告義務に関する概要をご提供することを目的としています。概要は一般的なものとなり、こちらを参照される方は適用される規制のご確認および/またはコンプライアンスの専門家にご相談の上、報告義務がご自身の状況に該当するかをご確認いただきますようお薦め致します。

スケジュール13Dおよび13Gに関する背景

この規制は当該法の定義に基づき、セクション12の有価証券の「受益権を保有」される方すべてに適用されます。これにはお客様が所有または管理される株式が一般的に含まれます。具体的には、セクション13(d)を目的として以下の項目を直接または間接的に所有される場合に「受益権を保有」しているとみなされます:
• 有価証券の議決権または決議に関与できる権利
• 有価証券を処分または処分に関与できる権利、または
• オプションまたはワラントの権利行使、また転換証券の場合には転換権の権利行使により有価証券の購入から60日以内に「受益権」を取得する権利。

株式クラスの5%以上の「受益権を保有」しているかどうかの確認には、その株式発行数の合計に対し、お客様が「受益権を保有」するとみられる株数を比較してください。これには発行体によるSECへの直近の四半期または年次報告(10-Qまたは10-K)や、発行済株式数の特定目的で後に発行される報告書(Form 8-K)の最近のものを参照できます。計算の際にはオプション、ワラント、またはその他の商品の転換や権利行使によって60日以内にご自身が取得するであろう株式をすべて、発行済株式数に含める必要があります。お客様以外の方が保有する権利行使していない株式や、転換株式は計算に含める必要はありません。
 

 

報告義務の内容

初回のスケジュール13Dの報告は、5%の基準を初めて超えた取引日より10日以内に行う必要があります。報告日におけるスケジュール13Dのディスクロージャーも現在有効のものである必要があります。

内容に変更がある場合には、2営業日以内にスケジュール13Dに変更を行う必要があります。これには報告される株式の1%以上の取得または処分、または発行体に影響を与える可能性のある変更が含まれます。

場合によっては13Dの代わりに13Gと呼ばれる簡易版の報告書を利用できることがあります。この方法は株式の20%以下を所有するパッシブ投資家や、発行体が株式クラスを登録する前の時点の株式を5%以上保有し免除を受けている投資家が利用することができます。また、SECおよび州に登録されているアドバイザーは、企業のアドバイザー業務を通して株式を取得した場合のみスケジュール13Gを利用することができ、発行体に影響を与える目的の取得や影響を与えた場合の取得には利用できません。アドバイザーはまた、報告義務の可能性のある株式の5%以上をアドバイザーが代理として保有する任意の口座名義人すべてに通知をする必要があります。初回および変更のためのスケジュール13G報告には、特定の報告基準と締め切りが適用されます。
 

 

重要な留意点

• クライアントや企業の直接または間接的な実質的支配者(パートナーや株主、親会社など)にも報告義務が別にある可能性にお気を付けください。

• ご自身のスケジュール13Dおよび13G報告義務も別途ご確認ください。報告義務や以前の報告を変更する義務の有無、どのスケジュールによる報告(または変更)、またいつ報告が必要となるかは様々な要因に左右されます。

インタラクティブ・ブローカーズでは一定の基準(5%、10%、20%)を超えた場合と、お客様の管理される株式の割合に大幅な変化があった場合のみ、ベストエフォート・ベースで通知をお送り致します。この他にもスケジュール13Dや13Gの報告が必要になる場合で、インタラクティブ・ブローカーズより通知をお送りしないことがあります。

インタラクティブ・ブローカーズでは、各基準を超える度、初回の報告アラートのみお送り致します。弊社ではお客様が3つの基準のどれか(5%、10%、20%)を超えた場合でも、以前超えた基準値より高い場合のみ初回のアラートを再度お送り致します。(例えば以前に10%の基準を超えたことがある場合、5%を超えた場合の通知はお送りしません)このため初回の報告通知や変更通知を受信された後はポジションを継続的にモニターし、報告が必要な場合には行ってください。

スケジュール13Dまたは13Gの報告および変更義務の順守にあたり、管理される口座にある発行体の特定の株式クラスの保有高をモニターしてください。

• インタラクティブ・ブローカーズが通常は取引していない有価証券は通知には含まれません(または考慮されません)。これには以下の株式が含まれます:

a. 当該法のセクション12(g)(2)(G)に記載される取引免除によって登録を免除されている保険会社

b. 1940年投資会社法(Investment Company Act of 1940)の下に登録されるクローズエンド型投資会社、または

c. タイトル43のセクション1639c(d)(6)による先住民地域コーポレーション。

このため当該法のセクション13(d)の順守のため、上記に該当する保有株式は個別に確認および分析してください。

• アラートは指定されている特定のアドバイザーに関連する受益権のみに基づいて送信されます。アラートは発行体の株式の取得や保有、議決権行使、処分を目的として2人以上の人物が共同で行動することにした場合に適用されるグループ集約規則は考慮しません。

アラートはインタラクティブ・ブローカーズの管理する口座に保有される株式のみに送信され、外部の管理となる口座に対しては送信されません。ただし、スケジュール13Dまたは13Gの提出、または変更が必要になるかどうか、またスケジュールにどのような情報を含める必要があるかを判断するにあたって外部で管理される口座も考慮する必要があります。

• インタラクティブ・ブローカーズがこのアラートプログラムを立ち上げる前に発生したスケジュール13Dまたは13G報告義務は、アラートの送信にあたって考慮されません。

• 弊社のデータプロバイダーから受け取る米国超小型株有価証券(一般的なOTC上場銘柄、および時価総額が3億ドル未満で1株あたりの取引額が5ドル未満のNasdaqまたはNYSE Americanの銘柄)に関するデータは一貫した信頼性がないため、弊社ではこれらの有価証券をプログラムから削除致しました。この結果、米国超小型株有価証券に関する報告義務が発生する基準を超えそうになる、または超えた場合でもスケジュール13D/13Gに関するアラートがお客様に送信されることはありません。米国超小型株の保有高も別途見直しの上、関連して発生する報告義務の有無をご確認ください。
 

追加情報

スケジュール13Dおよび13Gに関する詳細は、下記のSECウェブサイトをご参照ください:

http://www.sec.gov/answers/sched13.htm

https://www.sec.gov/divisions/corpfin/guidance/reg13d-interp.htm