イントロダクション
2021年9月28日、「Exchange Act Rule 15c2-11」への変更が実施されました。この規制変更により、IBKRのようなブローカーディーラーは、発行体が公開報告要件を満たしていない有価証券のクオート(ビッドまたはオファー)の表示や提供をすることができなくなりました。ルールの改正により、特定の情報を最新の状態に保ち、またこれを公開することを怠った発行体のOTC証券に、マーケットメーカーがクオートをつけることが事実上できなくなりました。 これにより、これら商品の流動性が大幅に低下するものと予想されます 。また、特定の有価証券はOTCのグレーマーケット・ティアに再分類されることになります。 ブローカーディーラーは、グレーマーケットの有価証券のクオートの公表を禁止されており、この結果、これらの有価証券の流動性が完全に低下する可能性があります。
詳細は下記のよくあるご質問の項目をご覧ください。
よくあるご質問
Q: SECはなぜこの改正を行うのでしょうか?
A: SECでは、OTC市場の主な参加者は個人投資家であると考えています。上場されているOTC証券の発行体の多くは最新情報を公開していますが、他の発行体の情報は限られていることや古いことがあり、場合によってはまったく公開されていないこともあります。SECは、これらの発行体に関する最新の公開情報の不足により、個人投資家に不利益をもたらす可能性があることを指摘し、影響を受ける発行体に関する表示クオートを排除することで問題を対処しています。
Q: ルール15c2-11の改定により、OTC市場がどのように変わりますか?
A: 2021年9月28日に実施となったこのルールにより、特定の場合を除いては、有価証券がまずクオートされ、その後もクオートされ続けるには、発行体の最新情報が公開されている必要があります。改正後のルールでは、特定のOTC市場のティアに属する有価証券に関連し、未承諾ベースで提出されたクオートは継続して認められますが、インサイダーおよび関連会社は、下記の追加規制の対象となります。
Q: OTC市場のティアはどのように変化していますか?
A: OTC市場では、当ルールに従って様々なティアの発行体を再分類しています。
- OTCQX、OTCQB、またはPink Currentにおける現在のティアに分類されている有価証券の変更は予定されていません。
- 株式の多くはPink LimitedやExpert Tierに移され、OTC市場により「未承諾クオートのみ」に指定されています。これに該当するポジションの決済には、IBのトレードデスクまでお電話にてお問合せください。
- OTC市場で「未承諾クオートのみ」に指定されている発行体の「関連会社」は、既存のポジションの決済を含め、Pink LimitedおよびExpertの市場に分類される特定の有価証券の取引を行うことが できません。 ポジションの他社への移管は可能です。
- グレーマーケットのティアに分類される有価証券の公開クオートはできません。 これに該当する有価証券の決済は、お電話にてお問合せください。
Q: 発行体の「関連会社」に該当するのは誰ですか?
A: 「関連会社」の定義はルール144に明記されています。 発行体の「関連会社」に該当するのは通常、発行体の発行済み株式の10%以上を保有する株式会社の役員や取締役、または個人を指します。 関連会社と同じ世帯に住む配偶者や親戚も関連会社とみなされます。
Q: グレーマーケットに分類された有価証券を保有している場合にはどうなりますか?
A: IBKR口座で購入した株式がグレーマーケットに分類された場合、ポジションの維持、また移管は可能です。 9月28日以降、OTC市場ではグレーマーケットに分類される証券のクオートを公開しないため、オンラインでお持ちのポジションを決済することや、増やすことはできなくなる可能性があります。 ポジションの決済にはトレードデスクまでお電話ください(「関連会社」に該当しない場合)。
Q: ルールの対象となる注文のルーティングと約定はどのようになりますか?
A: 「未承諾クオートのみ」に指定される株式に対する注文の場合、これは一般には表示されず、取引所で入手可能な最良のビッドまたはオファーに対して行われます。 「未承諾クオートのみ」の株式の場合には、インタラクティブ・ブローカーズの参加する取引所数が減るため、流動性も限定されます。 OTC市場では、15c2-11
情報ページの下の部分に、日次で「未承諾クオートのみ」株式のリストを公開しています。
Q: 関連情報はどこから入手できますか?
A: 詳細は以下のリンクをご参照ください: