SEC 13Dおよび13G報告を行う方に適用される変更条件

イントロダクション

以下の記事は、米国証券取引委員会(「SEC」)のセクション13(d) および13(g)の下に必要な変更義務に関する概要をご提供することを目的としています。概要は一般的なものとなり、こちらを参照される方は適用される規制のご確認および/またはコンプライアンスの専門家にご相談の上、報告義務がご自身の状況に該当するかをご確認いただきますようお薦め致します。

 

13D報告を行う方に適用される変更条件

1934年証券取引所法(「Act」)のルール13d-2の下、 スケジュール13Dに開示される情報に変更があった場合には2営業日以内にスケジュール13Dに変更を行うことが義務とされています。変更には、お客様が「受益権を保有」するとみなされる株式クラスの割合が変動する場合が含まれます。例えばある発行体の株式を5%以上管理していてこれが1%以上上がる場合や下がる場合(取引やその他のイベントにより)には13Dの変更が必要になります。

議決権付き株式を5%以上管理し続ける限り、変更の報告も継続して必要になります。5%の基準以下に下がった場合には、これを報告する(最後の)変更をSECに通知する必要があります。

変更が必要となる状況は他にもあります。例えば、60日以内に権利行使できないワラントを取得した場合、管理している議決権付き株式の株数にまだ変更がなくても、追加の株式取得に関するプランやコントラクトについての説明を修正するために、スケジュール13Dの変更が必要になることがあります。

 

 

13G報告を行う方に適用される変更条件

SECや州に登録される投資アドバイザーを含める適格機関投資家は、株式クラスの「受益権の保有」が月末に10%を初めて超えてから10日以内に、スケジュール13Gを変更する必要があります。

それ以降、適格機関投資家は前月の月末に保有していた株式クラスの「受益権の保有」が5%以上増えるまたは減ってから10日以内に、スケジュール13Gを変更する必要があります。

また適格機関投資家は、スケジュール13Dではなくスケジュール13Gの報告対象となっていた状況が変わった場合には、この日より10日以内にスケジュール13Dの報告を行う必要があります。

また株式の20%以下を所有するパッシブ投資家は、株式クラスの10%以上の受益権を取得してから2営業日以内に、スケジュール13Gの変更を行う必要があり、それ以降は受益権が5%以上変動してから2営業日以内に変更を行う必要があります。

報告されている13Gに変更がある場合には、どのような内容の変更であっても、13Gの年次変更を提出する必要があります。これは年末から45日以内に行う必要があります。報告されている内容に何も変更がない場合や、変更内容が保有する株式の割合のみでこれが発行済株数の変更によるものである場合には変更報告は必要ありません。

 

 

 

重要な留意点

 

· ご自身のスケジュール13Dおよび13G報告義務も別途ご確認ください。報告義務や以前の報告を変更する義務の有無、どのスケジュールによる報告(または変更)、またいつ報告が必要となるかは様々な要因に左右されます。

 

· インタラクティブ・ブローカーズでは一定の基準(5%、10%、20%)を超えた場合と、お客様の管理される株式の割合に大幅な変化があった場合のみ、ベストエフォート・ベースで通知をお送り致します。この他にもスケジュール13Dや13Gの報告が必要になる場合で、インタラクティブ・ブローカーズより通知をお送りしないことがあります。

 

· スケジュール13Dまたは13Gの報告および変更義務の順守にあたり、管理される口座にある発行体の特定の株式クラスの保有高をモニターしてください。

 

· インタラクティブ・ブローカーズが通常は取引していない有価証券は通知には含まれません(または考慮されません)。これには以下の株式が含まれます:

a. 当該法のセクション12(g)(2)(G)に記載される取引免除によって登録を免除されている保険会社

b. 1940年投資会社法(Investment Company Act of 1940)の下に登録されるクローズエンド型投資会社、または

c. タイトル43のセクション1639c(d)(6)による先住民地域コーポレーション。

このため当該法のセクション13(d)の順守のため、上記に該当する保有株式は個別に確認および分析してください。

 

· アラートは指定される特定のアドバイザーに関連する受益権のみに基づいて送信されます。発行体の株式の取得や保有、議決権行使、処分を目的として2人以上の人物が共同で行動することにした場合に適用されるグループ集約規則は考慮しません。

 

· アラートはインタラクティブ・ブローカーズの管理する口座に保有される株式のみに送信され、外部の管理となる口座に対しては送信されません。ただし、スケジュール13Dまたは13Gの提出、または変更が必要になるかどうか、またスケジュールにどのような情報を含める必要があるかを判断するにあたって外部で管理される口座も考慮する必要があります。

 

· インタラクティブ・ブローカーズがこのアラートプログラムを立ち上げる前に発生したスケジュール13Dまたは13G報告義務は、アラートの送信にあたって考慮されません。
 

· 弊社のデータプロバイダーから受け取る米国超小型株有価証券(一般的なOTC上場銘柄、および時価総額が3億ドル未満で1株あたりの取引額が5ドル未満のNasdaqまたはNYSE Americanの銘柄)に関するデータは一貫した信頼性がないため、弊社ではこれらの有価証券をプログラムから削除致しました。この結果、米国超小型株有価証券に関する報告義務が発生する基準を超えそうになる、または超えた場合でもスケジュール13D/13Gに関するアラートがお客様に送信されることはありません。米国超小型株の保有高も別途見直しの上、関連して発生する報告義務の有無をご確認ください。

 

 

追加情報

スケジュール13Dおよび13Gに関する詳細は、SECのウェブサイトをご参照ください:

http://www.sec.gov/answers/sched13.htmおよび

https://www.sec.gov/divisions/corpfin/guidance/reg13d-interp.htm